【傾聴力】相手に安心感と信頼感を与える聴き方【コミュニケーション能力】

【傾聴力】相手に安心感と信頼感を与える聴き方【コミュニケーション能力】

相手が言いたいことが言いたい事や伝えたいことがいまいちわからないなぁ。これって相手の話し方の問題?それとも何か聞き方ってあるのかなぁ?

こんにちはアズマカイトです。

今回は傾聴について解説していきます。

  • 傾聴とは
  • 傾聴の3段階
  • 3段階目を会得するには

コミュニケーションをする中で重要になるのが会話のキャッチボールですが、お互いに伝えたいことを投げかけしっかりキャッチ出来れば素敵ですよね。

伝え方や話し方にも色んなテクニックややり方が存在し、書店に行けばそういった本はたくさんあります。

しかしコミュニケーションにおいて最も重要なのは聴き手側の「聞き方」です。

今回はそんな聞き方の一つ「傾聴」について解説していきます。

・傾聴とは?

傾聴01

定義として傾聴には3つの要素からできているとされています。

それが「共感性理解」「無条件の肯定的関心」「自己一致」の3つです。

「共感的理解」に基づく傾聴とは、聴き手が相手の話を聴くときに、相手の立場になって相手の気持ちに共感しながら聴くことです。「無条件の肯定的関心」を持った傾聴とは、相手の話の内容が、たとえ反社会的な内容であっても、初めから否定することなく、なぜそのようなことを考えるようになったのか関心を持って聴くことです。「自己一致」に基づく傾聴とは、聴く側も自分の気持ちを大切にし、もし相手の話の内容にわからないところがあれば、そのままにせず聴きなおして内容を確かめ、相手に対しても自分に対しても真摯な態度で聴くことです。

厚生労働省「こころの耳」より抜粋

何だか漢字ばかりで少し難しく感じるかもしれませんが、つまりは「相手の気持ちになって聞きましょう。」「相手の話に関心を持って聞きましょう。」「変な遠慮はせずにわからなければ聞き返しましょう。」ということ。

内容だけ聞くと幼稚園や小学校で習うようなことですよね。

つまり傾聴のエッセンスを私たちはすでに習っていたんです。

ではなぜ大人になった今、この傾聴が再度見直されたり厚生労働省のページでも書かれているのかというとあらゆるシーンで活用できるスキルだからです。

実は子供の頃に習うものにはとても本質的なものが多いです。

例えば「ありがとう」「ごめんなさい」を言う。とか挨拶は元気よく笑顔でしましょう。とか。

けれど大人になって全てできている人はほとんどいません。

そしてその結果、社会で生きづらさやうまくいかないといったシーンが多々生まれてしまっているのです。

プライベートやビジネスにおける人間関係、上司や部下、顧客、営業先など人との会話が発生するシーンで活躍するのがこの傾聴スキルです。

実は傾聴力は経済産業省の「社会人基礎力」の一つにも組み込まれているほどです。

出典)経済産業省「社会人基礎力」

https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/

・3段階の傾聴

傾聴02

傾聴には3要素あると話しましたが、3段階とは何かというと一言で言えば「聞く姿勢」です。

コミュニケーションスキルとしての傾聴はこの3段階目を指しています。

1段階目と2段階目はその前段階にあるわけですが、言わば反面教師として知って欲しい内容となっています。

段階1:自分の声

自分の考えていることや思ったことなど頭の中の声に意識が向いている状態です。

自分の考えをまとめたり内省するときには向いていますが、相手がいた場合は話を聞いていない状態とも言えるので注意が必要です。

よくアニメや漫画に話しかけられているのに考え事をしていて聞こえていないってシーンありますよね。

段階1はこの状態で自分の声に集中している状態です。

段階2:相手の声

2つ目の段階は目の前の相手です。相手の目を見たり相手の話をしっかり聞こうとしている状態です。

ここまで聞くと別段悪いことはなく、むしろしっかり聞いているのでは?と思うかもしれません。

しかしここではしっかり聞こうとしているが故に前のめりになっている状態を指します。

必要以上にぐいぐい来られると何だか引いてしまいませんか?実は聴く側もそうなのです。

例えば相手の人が何の変哲もない昨日あった事を話していたとします。

それなのに「うんうん!!それで!それで!どうなったの?」と勢いよく相槌を打ってしまうと相手の人はどうでしょうか。「別にそんな大した話じゃないのに・・」「期待するようなオチは無いんだけど・・・」と逆に圧迫感を感じさせてしまいます。

何だか空気の読めない人という印象を与えてしまい、結果的に本当に話聞いてくれてる?と感じさせてしまうのです。

段階3:その場全体

聴く側の姿勢としては「落ち着いている」「肯定も否定もしない」「ただただ静かに話を聞いている」。

このような状態で聞くことが段階の3つ目です。

相手に与える印象としては「安心感がある」「信頼できる」という気持ちを与えることができます。

安心感を感じると人は本音や素直な気持ちを話しやすくなります。

私自身セッションの時などはこの3段階目を意識していますが、カウンセラーの方などの聴き方とも言えます。

 

この3段階目の聴き方は場の空気を作っているのが聴く側です。つまり話し手の本音を引き出すのは聞き手の姿勢一つでもあると言うことです。

・段階3を会得するには

段階3の聴き方をするメリット

傾聴3

その場の空気を作ることさえ可能な傾聴の3段階目ですが、実は自分自身に対してもメリットがあります。

この3段階目の聴き方をすると自分自身の感情の感度が上がります。

自分の気持ちに対しても気づきやすくなりますし、小さな喜びや楽しみを見つけやすくもなります。

悲しみや辛さに対しては我慢したり見ないようにするのではなく、うまくコントロール出来る様にもなります。

このように3段階目の聴き方は相手へのメリットだけでなく、自分自身にもしっかりメリットが存在するのです。

またそもそも傾聴を使ったコミュニケーションのメリットとして「安心感」や「信頼感」を相手に与えることができるのが特徴です。

会得するために⒈深い呼吸

この聴き方を会得するためにはまずは深い呼吸を意識することから始めます。

深い呼吸はリラックス効果があり気分を落ち着かせてくれます。まずは自分自身が落ち着いている状態でなければ、相手に安心感を与えることは出来ません。ですので相手の話を聞くときは深い呼吸をして気持ちを落ち着かせていきます。

会得するために2.小さい音に耳を傾ける

これは相手と話している時ではなく一人の時や日常の空いた時間に行うことですが、小さな音に耳を傾けてみてください。

私たちの日常は色々な音で溢れています。

車の音、電車の音、足音、誰かの話し声、換気扇の音、冷蔵庫の駆動音、雨や風、時計の音・・・。

小さな音は意識しないと耳に入ってきても認識しないので私たちは普段気づきません。

小さな音に耳を傾けるといろんな音に囲まれていることを改めて思い出させてくれます。

ではこれが傾聴の何の役に立つのか?というと、小さな音に気づく練習をすると相手の話を聞いている中での違和感に気づきやすくなります。

この違和感とは本音では無い部分です。本当は大丈夫じゃ無いのに「大丈夫」と言っていたり、本当は苦しいのに笑っていたり。私たちは思った以上に素直に感情を言葉に表したりしていません。

ですのでそういった相手の声(音)をしっかりと聴き受け止めてあげることが安心や信頼へと繋がっていきます。

会得するために3.周辺視野を広げる

傾聴4

感情の多くは動きに表れていたりします。よく嘘をついている人は手を隠しているとか、何かを思い出しているときは視線が上を向くとか聞いたことありませんか?

このように話している言葉以外にもその人の理解するヒントはたくさん落ちています。

視線や仕草、雰囲気などは言葉だけでは伝わらない部分を補ってくれています。

ですので相手の言葉だけを聞くのではなく、その人全体を見るように話を聞いてみてください。

 

傾聴力と聞くと何だか専門的なスキルのように聞こえてしまいますが、行っていることは相手を理解しようと努めるコミュニケーションスキルの一つです。

そしてその本質は子供の頃に習ったような接し方。

この記事が人間関係を良好にするきっかけとなれれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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